50代で間食をやめた話。意志力より先に変えたこと

体と健康

「また食べてる」と、自分に呆れたことが何度あっただろう。

気づけば手がお菓子の袋に伸びていて、「あ、またか」と苦笑いする。そしてそのまま食べ続ける。ダイエットしようと決めた翌日でも、健康診断の結果に焦った夜でも、関係ない。気づいたら食べている。

これ、50代になってから明らかに増えた気がしているのは、私だけじゃないと思うんですよね。


「また食べてる」と自分に呆れた話

50代に入ってから、体重が少しずつ増え始めた。食事量はそんなに変えていないつもりだったけど、気がついたら3年で4kgほど増えていた。健康診断で「内臓脂肪が多め」と指摘されて、ようやく本腰を入れようと思ったわけです。

原因を振り返ってみたら、間食だった。

夕食後のチョコレート。在宅仕事中の午後3時のせんべい。妻が買ってきたケーキを「少しだけ」と言いながら半分食べる。一個一個は大したことないように見えるけど、積み重なれば相当なカロリーになっていたはず。

在宅で仕事していると、気づけばお菓子に手が伸びていた

リモートワークになってから、特に増えた。オフィスにいるときは「今席を外すのは…」とか、「人の目があるし」とか、無意識にブレーキがかかっていたんでしょうね。

自宅だとそのブレーキがない。キッチンまで10秒。冷蔵庫に手を伸ばすのに理由もいらない。

「集中できないな」→お菓子を食べる。「一段落ついた」→お菓子を食べる。「眠くなってきた」→お菓子を食べる。間食が、仕事のリズムに組み込まれてしまっていたんですよね。これは習慣というより、だったと今になって思います。


50代の間食が「ただの食べ過ぎ」じゃなくなる理由

若いころは多少間食しても、次の日には体重が戻っていた。それが50代になると、食べた分がなかなか消えない。これには、ちゃんと理由があります。

基礎代謝が落ちると、同じ間食でも太り方が違う

厚生労働省のデータによれば、基礎代謝量は10代をピークに年々低下し続けます。50代になると、30〜40代のころと比べてもさらに落ちている。つまり、同じ量のチョコを食べても、20代のころより消費されにくくなっているわけです。

筋肉量も関係していて、筋肉は40代以降で1年に約1%ずつ減るといわれています。筋肉が減ると基礎代謝がさらに落ちる。消費カロリーが下がったぶん、余ったエネルギーが脂肪として蓄積される——この悪循環が静かに進んでいたんでしょうね。

ストレスとコルチゾール——なぜ疲れると甘いものが食べたくなるのか

仕事や人間関係でストレスを感じると、副腎皮質からコルチゾールというホルモンが分泌されます。このコルチゾール、食欲を増進させる働きがある。だから「疲れたときに甘いものが食べたくなる」のは、気の緩みでも意志の弱さでもなく、ある意味ホルモンのせいなんですよね(そう言い訳できるのが救いというか…笑

50代は仕事でも役職が増え、プライベートでは親の介護が始まったりと、慢性的なストレスを抱えやすい時期。コルチゾールが出やすい環境が整っているわけです。

血糖値の乱高下が「また食べたい」を作り出している

間食でお菓子を食べると血糖値が急上昇する。すると血糖値を下げようとインスリンが大量に分泌される。急に下がった血糖値に脳が反応して「また何か食べなきゃ」という信号を出す——この繰り返しが、無限に間食したくなるループを作っていたと知ったとき、少しだけ自分が許せた気がしました。

意志が弱いんじゃなくて、体のメカニズムがそうなってるんだ、と。


「やめよう」と決意するたびに失敗してきた

「よし、今日から間食ゼロ!」と決意したことが、これまで何度あっただろう。健康診断の帰り道、体重計に乗ってため息をついた朝、ズボンのウエストがきつくなったとき。そのたびに決意して、そのたびに3日ほどで崩れた。

意志力で解決しようとするのが間違いだった

今思うと、「食べない」という目標の立て方自体が間違っていたんですよね。意志力で何かをやめようとすると、やめることへのストレスが蓄積されて、逆に食べたい気持ちが強くなる。

「ガマンしている自分」を意識し続けることが、むしろ間食を意識させてしまうという皮肉な構造がある。脳って、「考えるな」と言われると余計に考えてしまうもんで。

「健康的な間食に置き換える」は自分には合わなかった

競合記事ではよく「ナッツやヨーグルトに置き換えましょう」と書いてある。それは正論だと思うし、実際に効果がある人もいるはずです。

ただ、自分には合わなかった。ナッツを食べ始めると止まらない。ヨーグルトを食べると「何かもう一個食べたい」という気持ちが続く。「置き換え」という概念のまま生活していると、やっぱり「間食する習慣」は残ったままなんですよね。そこをどうにかしないといけなかった。


私が間食を減らせた、たった3つの変化

さんざん失敗した末に、ようやく続けられたやり方があります。大したことじゃないんですが、自分には効いた。

「食べない」ではなく「食べる場所と時間を決めた」 🕐

「間食をやめる」という目標をやめた。代わりに「お菓子を食べるなら、夕食後にダイニングテーブルで15分以内に」というルールだけ決めた。

これが意外とよかったんですよね。「食べてはいけない」ではなく、「食べる条件を決める」という発想の転換。在宅仕事中の無意識の間食が、ほぼなくなりました。ルールを破ってまで食べたいか?と考えると、「まあいいか」となることが多かったです。

空腹の正体が「口さみしさ」だと気づいてから変わった

ある日、間食したくなったときに「本当にお腹が空いているのか?」と自分に問いかけてみた。正直に答えると、お腹は全然空いていない。ただ、口が何かしたがっているだけだった。

口さみしさと空腹は別物で、前者は水やお茶を飲むだけで大体収まる。炭酸水も効果的で、シュワシュワ感が「何かした感」を満たしてくれる。これを意識するようになってから、間食の頻度がずいぶん減りました。

1ヶ月で体重が1.5kg減った話——劇的ではないけど、確実に 💪

劇的な変化じゃない。1ヶ月で体重が84kgから82.5kgになっただけ。でも、それまで3年間じわじわ増え続けていたことを思えば、減るということ自体が久しぶりの体験でした。

食事は変えていない。運動も特に増やしていない。変えたのは間食の仕方だけ。それでも体は変わった。


間食をやめると、体と気分に何が起きるのか

体重が少し落ちたこと以外にも、変化があった。こっちのほうが、むしろ大きかったかもしれない。

集中力が続くようになった(眠くなる時間帯が変わった)

以前は午後2〜3時ごろに決まって眠くなっていた。あの「もわっとした眠気」です。今思えば、昼食後の血糖値の乱高下が原因だったんじゃないかと。間食を減らして血糖値の波が穏やかになってから、あの眠気がかなり軽くなりました。

仕事中にお菓子を食べていないぶん、集中が途切れる回数も減った気がします。これは副産物というか、予想外のうれしい変化でした。

食事が美味しくなる——当たり前のことなのに忘れていた

間食が減ると、ちゃんとお腹が空いた状態で食事できるようになる。当たり前のことなんですが、ずっと何かをつまんでいると、食事の時間がただの「作業」になってしまっていたんですよね。

妻の料理が美味しく感じられるようになって、「なんかご飯がうまいな」と言ったら「急にどうしたの」と怪訝な顔をされました。いや、変な意味じゃなくて😅。


完全にやめなくてもいい、「減らす」で十分だと今は思う

間食をやめることが目標じゃなくなってから、逆に間食が減ったというのが正直なところです。

週1回の「解禁日」を決めたら、逆にストレスが減った

土曜日の午後は、好きなものを食べていい日にした。平日は「土曜日に食べればいい」という気持ちで乗り越えられるし、土曜日に食べると「満足した、来週までいいや」となる。

完全禁止より、逃げ場を作るほうが長続きする。これは間食に限らず、50代の体との付き合い方全般に当てはまる気がしています。

50代の食習慣改善は、完璧を目指さないほうがうまくいく

若いころの感覚で「やめると決めたらやめる」という根性論で挑もうとすると、必ず折れる。50代の体と生活は、そんなにシンプルじゃない。

仕事のストレス、睡眠の質の変化、ホルモンバランスの揺らぎ——いろんな要因が絡み合っているなかで、食習慣だけを意志力でコントロールしようとするのは、たぶん無理ゲーです。

「完璧じゃなくてもいい。昨日よりちょっとましなら十分」という感覚で続けるほうが、結果的に半年後・1年後の自分が変わっていく。そう実感しています。


まとめ

間食をやめようとして何度も失敗してきて、ようやく気づいたこと。

意志力で「やめる」のではなく、仕組みで「減らす」。これだけでずいぶん変わりました。

食べる時間と場所を決めること。お腹の空腹と口さみしさを区別すること。週1回の解禁日を作って完璧を目指さないこと。どれも地味だけど、続けられる。

50代の体は、劇的な変化より、小さな習慣の積み重ねのほうに素直に反応してくれる気がします。まだ途中ですが、そんなことを感じながら今日もお茶を飲んでいます ☕


次回は、間食と同じくらいやめようとして失敗し続けた「夜の晩酌」について書こうと思います。お酒は間食よりも手強かった……という話です。

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