50代になって眠れなくなった。それって老化のせいだけじゃなかった話

体と健康

「なんか最近、眠りが浅いんだよな」と気になり始めたのは、51歳の誕生日を過ぎたあたりだったと思います。

特に何か変わったことをしたわけじゃない。仕事も、生活のリズムも、だいたい前と同じ。それなのに夜中の2時とか3時に目が覚めて、そこからまた眠れない。朝起きると、なんとなく疲れが取れていない感じがする。布団のなかで「もう1時間眠れたらなあ」と思いながら、結局そのまま起き上がる、という日が続いていました。

最初は「ちょっと疲れてるだけだろう」と思っていたんですが、それが1ヶ月、2ヶ月と続くと、さすがに「これ、何かおかしいんじゃないか」という気になってきて。今回は、その体験と、調べてわかったことを正直に書いてみようと思います。


「なんで急に眠れなくなったんだろう」——50代のある夜

昔は布団に入れば5分で落ちていたのに

30代、40代のころは、布団に倒れ込んだらほぼ即落ちていました。飲み会の翌日でも、忙しい時期でも、「眠れない」という感覚がどういうものなのか、正直よくわかっていなかった。

それが50代になって、変わった。布団に入っても頭がなんとなくぼんやりと起きていて、スッと落ちない。眠れてはいるんですが、「さあ眠るぞ」とエンジンがかかるまでに時間がかかる感じ、というんでしょうか。以前との違いが、ちょっとずつ積み重なってきた感じでした。

夜中の3時に目が覚めて、そこから眠れない

困ったのは中途覚醒でした。夜中に目が覚めること自体は、まあそういうこともあるかなと思うんですが、問題はそこから眠れなくなること。目をつぶっていると、なぜかいろんなことが頭に浮かんでくる。仕事のあれこれ、老後のお金のこと、親の健康のこと。

眠れない時間って、やけに長く感じるんですよね。「今何時かな」と思ってスマホを見たら3時17分で、「そっか、あと3時間ちょっとある」と思ったら余計に目が覚めて——という悪循環。ひどいときは、そのままうとうとしながら朝を迎えることもありました。


50代で睡眠が変わるのは「体の仕様変更」だった

睡眠圧が下がるとはどういうことか

調べていくうちに、「睡眠圧」という言葉を知りました。起きている時間が長かったり、脳や体に負荷をかけたりすることで高まる「眠りへの圧力」のことで、この睡眠圧が高いほど深い眠りに入りやすくなるらしい。

で、50代になると、この睡眠圧が下がりやすくなるんだそうです。理由として挙げられていたのが、「マンネリ化した日常」でした。要は、仕事でも生活でも「自分の型」ができあがって、脳や体への刺激が少なくなっていくため、そもそも深い睡眠を必要としなくなっていく——というわけです。

これ、読んだとき「確かに……」と思いました。毎日だいたい同じルーティン、同じ電車、同じ仕事。刺激がないとは思っていなかったけど、振り返ると特に新しいことをしているわけでもなかったかもしれない。

50代の6割が夜中にトイレで起きるという現実

もうひとつ、地味に困っているのが夜中のトイレです。以前はほぼ一晩通して起きなかったのに、今は1回か2回、必ず起きてしまう。

これも調べると、50代以降は排尿を我慢するホルモンが減ることで、夜中のトイレが増える人が多いとあって、50代の6割が夜間1回以上トイレで起きているというデータを見て、「自分だけじゃなかった」とちょっとほっとしました(苦笑

体の変化として受け入れるしかない部分でもあるんですが、トイレのたびに完全に目が覚めてしまうので、そこからの眠りが浅くなるのは確かです。就寝前の水分のとり方を少し意識するようになりました。

必要な睡眠時間は6.5時間で十分——「8時間神話」を手放す

「睡眠は8時間とらなきゃ」という話を、なんとなく信じていました。だから、6時間くらいで目が覚めてしまうと「まだ足りない」と感じて、布団の中でもう一度眠ろうとするんですが、眠れない。その焦りで余計に目が覚める——という感じでした。

でも、50代に必要な睡眠時間は6〜6.5時間程度で十分という研究があるそうです。眠れる時間の量は年齢とともに短くなるのが自然で、「8時間眠ってスッキリするのは若い世代の話」という言葉を読んで、少し気持ちが楽になりました。


「お酒を飲めば眠れる」は逆効果だった 🍺

寝るためのビールが、眠りを浅くしていた

しばらく続けていた習慣があって、「眠れないときはビールを1缶飲む」というものです。お酒を飲むと眠くなるし、スッと寝付ける感じがするので、「これは効果的だ」と思っていました。

でも調べると、アルコールは入眠を助けるかもしれないけれど、眠りを浅くして中途覚醒を増やすという話が出てきて。つまり、「眠れない→お酒を飲む→眠れた気がする→でも眠りが浅い→翌朝疲れている→また眠れない→お酒を飲む」というサイクルに知らずに入っていたんですよね。これは正直、「しまったな」と思いました。

禁酒して最初の1週間、かえって眠れなくなった

で、ある時期からお酒をぐっと減らしてみることにしたんですが(完全にやめるのはまだ無理でした)、最初の1週間はむしろ眠れなかった。入眠のきっかけがなくなって、布団に入っても頭がさえたままになって、「これは失敗だったかも」と思ったりもしました。

ただ、2週間、3週間と続けていくうちに、徐々に体のリズムが変わってきた感じがして。深夜に目が覚める回数が少し減って、朝の目覚めがすっきりしてきた。劇的に変わったわけじゃないんですが、体感として「確かに違う」と思えるようになりました。


やってみてよかったこと、ぜんぜんダメだったこと 😅

照明を暖色に変えたら、気持ちがゆるんだ

寝室の電球を白色から電球色(暖色系)に変えたのは、わりと早い段階でやりました。費用もそれほどかからないし、試しやすかった。

効果としては、「眠くなるかどうか」というよりは、気持ちがゆったりしてくる感じ、という印象です。明るい白色光の下にいると、なんとなく脳がまだ稼働している感じがするんですよね。暖色に変えてからは、寝室に入ったときの「切り替え」が少しスムーズになった気がします。妻も「なんか落ち着くね」と言っていたので、まあ悪くはないんでしょう。

寝る前のスマホをやめたら……正直あまり変わらなかった

「スマホのブルーライトがメラトニンを抑制するから、寝る前は見るな」という話はよく聞きます。試しに、就寝1時間前からスマホを見ない生活をやってみました。

が、正直なところ、目に見えて睡眠の質が変わった感じはしませんでした。スマホをやめた分、何もすることがなくて逆に頭が余計なことを考え始めたりもして、人によるのかもしれません。続けることに意味はあると思うんですが、「これさえやれば劇的に変わる」という感じではなかった。

ウォーキングを始めたら、深く眠れる日が増えた気がする 🚶

これはじわじわと効いてきた感じです。体に負荷をかけることで睡眠圧が上がるという話を読んで、週に3〜4回、30〜40分のウォーキングを始めました。最初は「これで眠れるようになるとも思えないな」と半信半疑だったんですが、2ヶ月くらい続けたあたりから、夜の眠りに入るときの「落ちていく感覚」が戻ってきた気がする。

数字で測ったわけじゃないので感覚でしかないんですが、以前より深く眠れている日が増えたのは体感としてあります。劇的に変わったというより、「ああ、こういう眠り方、昔もあったな」という感じ。それが少し戻ってきた感じでした。


「ちゃんと眠らなきゃ」という焦りが、いちばん邪魔だった

眠れない夜に布団でスマホを見ていた理由

中途覚醒のあと、眠れなくなると、つい手がスマホに伸びていました。「眠れないからせめてニュースでも」という感じで、でも本当は「眠れない不安から逃げたい」だったんだと思います。

眠れていないことへの焦りって、目に見えないプレッシャーになっていくんですよね。「今日も眠れなかったらどうしよう」「明日仕事に支障が出たら」と考え出すと、余計に体がリラックスできなくなる。結果、眠れない時間が長くなる。焦りが眠りを遠ざける悪循環でした。

「6時間でいい」と決めたら楽になった

ある時期から、「今の自分には6時間眠れれば十分」と決めることにしました。それ以上眠れたらラッキー、くらいの気持ちで。

すると不思議なもので、「眠らなきゃ」という焦りが薄れてから、眠れる日が少し増えた気がします。もちろん根拠のある話ではないし、「気のせい」と言われたらそうかもしれない。でも、眠りに対して「こうでなければ」という強いこだわりを持つことが、睡眠の邪魔をしていたのかな、とは思っています。


完璧な睡眠より、「まあまあ眠れた朝」を積み重ねる 🌅

眠りの質は少しずつ整えていくもの

いろいろ試してみてわかったのは、「これをやれば必ず眠れる」という魔法みたいな方法はないんだな、ということ。照明を変える、お酒を減らす、ウォーキングを続ける——どれも単独では劇的な変化はなくて、少しずつ積み重ねていくことで、ゆっくり整っていく感じのものでした。

50代になって睡眠が変わるのは、ある程度「体の仕様変更」として避けられない部分があるらしい。それを「なんとかして若い頃の眠りを取り戻す」と考えると、たぶん無理なんですよね。「今の自分の体に合った眠り方を探す」という方向に切り替えてから、少し気が楽になりました。

今夜もたぶん、一度は目が覚めるけど

正直に言うと、今も夜中に目が覚める日はあります。以前ほど頻繁じゃなくなったし、覚めても比較的早く眠りに戻れるようになってきた気はしますが、完全に解決したわけじゃない。

それでも、「眠れなかった、最悪だ」と思うのをやめて、「まあ、こういう夜もあるか」と受け流せるようになってきた部分はあります。完璧な眠りより、「まあまあ眠れた朝」を淡々と積み重ねていく——そのくらいの気持ちでいるほうが、長続きするんじゃないかなと思っています。


同世代で「最近眠れなくなってきた」と感じている人がいたら、一人じゃないですよ。一緒にゆるく試行錯誤していきましょう。

次回は50代からの「運動習慣の続け方」について書こうと思っています。ウォーキングを始めて気づいたことが色々あったので、そのあたりをまとめてみます。

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