50代の睡眠の質を上げるために試したこと

体と健康

眠れない夜というのは、不思議と長い。

時計を見ると深夜2時。「まだこんな時間か」と思いながら、布団のなかでごろごろしている。疲れているのに眠れない、というのが、50代になってからちょいちょいあるようになった。

若い頃はそんなことなかった。仕事終わりにビール飲んで、風呂入って、布団に倒れ込んだらもう朝——という感じで、眠れないことへの悩みなんてほぼなかった気がする。なのにいつからか、「眠れているようで眠れていない」感覚が続くようになってきた。

これはいったい、なんだろうと思って、いろいろ試してみた。今回はその記録を書いておこうと思う。


50代になって、眠れなくなった——それ、加齢のせいだけじゃないかもしれない

ぐっすり眠れていた頃と、今と、何が変わったのか

思い返してみると、睡眠の質が変わってきたなと感じ始めたのは、53歳くらいの頃だったと思う。

「なんか最近、寝ても疲れが取れない」くらいのぼんやりした感覚が最初だった。それが徐々に「夜中に目が覚める」「朝4時台に目が開く」「起きたとき体が重い」という形になっていった。

特に生活が激変したわけじゃない。仕事も変わってない。お酒の量もそこまで増えてない。なのに眠りが変わっていく、という感じ。

調べてみると、睡眠の力(睡眠圧と呼ぶらしい)は50代から大きく低下するらしい。しかも体内時計が前倒しになるから、早く眠くなって早く目が覚める——つまり「夜明け前に目が開く」のは、ある意味50代の自然現象なんだそうだ。

これを知ったとき、少しホッとしたのが正直なところ。「自分だけがおかしいのか」と思っていたので。

「眠れない不安」がさらに眠れなくさせるという罠

ただ、油断してはいけないのが、「眠れない」ことへの不安が、さらに眠れなくさせるという悪循環だ。

「また眠れないかもしれない」と布団に入る時点でドキドキしてしまうと、脳がある意味「覚醒モード」になってしまう。眠ろうとすればするほど眠れない、という経験をした人は多いと思う。わたしも何度もやった(苦笑

「8時間寝なきゃ」という思い込みも、実はよくないらしい。50代になると必要な睡眠時間は自然と短くなり、6〜6.5時間程度でも十分なケースが多いという。長く寝ようとして早めに床につくと、逆に眠りが浅くなることもあるとのこと。「しっかり長く寝る」という発想自体を、少し手放す必要があるのかもしれない。

50代の睡眠が変わる3つの理由

ざっくりまとめると、こういうことらしい。

ひとつはホルモンバランスの変化。成長ホルモンやメラトニンの分泌量が落ちてくる。メラトニンは眠気を誘うホルモンだから、これが減れば寝つきが悪くなるのは当然といえば当然だ。

もうひとつは日中の活動量の低下。これは意外と盲点で、体や脳に十分な「負荷」がかからないと、そもそも深く眠りたいという欲求が生まれにくくなるんだそうだ。マンネリ化した日常は、眠りの敵でもある。

3つめは体内時計の前倒し。加齢とともに体内時計が変化して、早く眠くなり、早く目が覚めるようになる。これは生理的な変化なので、完全に戻すのは難しい。


最初にやったこと——寝室をちょっと変えてみた

マットレスと枕を見直したら、少し変わった話

まず手をつけたのが「寝室環境」だった。理由は単純で、いちばんわかりやすく試せそうだったから。

枕は10年以上使っていたもので、正直くたびれていた。首が正直ちょっと痛かったのに、なんとなくそのままにしていた——という、よくある放置パターン😅。試しに近所の寝具店で実際に横になってフィット感を確かめながら選んだら、最初の夜から首が楽になった。

マットレスについては、まだそこまで動けていない(高いので)。ただ、敷きパッドだけ変えたら、寝返りがしやすくなった気がする。気のせいかもしれないけれど、「気のせい」も案外大事だと最近は思っている。

室温と光の問題——意外と見落としていたこと

夏は冷房をかけて寝ているが、温度の設定が結構雑だった。「だいたい25〜26℃くらいでいいかな」という感じで、特に深く考えていなかった。

調べると、理想は室温18〜22℃、湿度40〜60%あたりらしい。夏はもう少し冷やした方がよくて、でも体が冷えすぎるとそれはそれで中途覚醒の原因になる。なかなか難しいと思いながら、タイマーを使って深夜に温度を少し上げるようにしたら、「寒くて目が覚める」がなくなった。細かいけど、効果はあった。

光については、寝室にスマホを持ち込まないようにした。これはもう何度も言われていることだけど、やってみると確かに違う。特に布団のなかで30分スマホを見てから寝るのと、見ずに寝るのでは、翌朝の感覚がちょっと違う気がする。


お酒で眠れると思っていた、あの頃の話

寝酒が睡眠を浅くするのは本当だった

正直に書くと、わたしは長い間「お酒を飲むとよく眠れる」と思い込んでいた。

確かに飲んだほうが早く眠れる。でもこれは「眠れている」んじゃなくて、アルコールで意識が落ちているだけで、睡眠の質はむしろ下がっているらしい。特に深夜2〜3時頃にアルコールが分解されると、体が活発になって中途覚醒が起きやすくなる。「夜中に目が覚める」というやつ、これが原因のことも多かったのかもしれない。

飲んだ日の翌朝って、確かに「なんか疲れてる」感じがあった。今思うとそれが答えだったんだよなと思う。

禁酒に近いことをしてみて気づいたこと

完全に禁酒したわけじゃなく、「週に2〜3回は飲まない日をつくる」という、ちょっと緩いやり方にした。

飲まない日の翌朝は、たしかに少し目覚めがよかった。「ちゃんと寝た感じ」があった。反対に、多めに飲んだ翌朝は重い。データとしては正直なもので、体は数字より正確に教えてくれる 😌。

完全にやめることはできていないけれど、「寝酒は睡眠の助けにならない」という実感は持てた。それだけでも、ちょっと意識が変わった気がしている。


生活リズムを整えることの、地味な効果

起きる時間だけ固定してみた1ヶ月

「就寝時刻を揃える」のは正直難しかった。眠くない日に無理やり寝ようとしても、ただゴロゴロするだけになる。そこで考え方を変えて、起きる時刻だけ固定することにした。

毎朝6時半に起きる。休日も関係なく。これだけ。

最初の1〜2週間はしんどかった。休日の朝は「もう少し寝たい」という誘惑との戦い(笑 でも1ヶ月続けると、自然と夜眠くなる時間が揃ってきた。それなりに規則正しくなっていた。

体内時計というのは、意外と「起きる時刻」で動いているんだと実感した。

夕方の散歩が思ったより効いた理由

日中の運動が睡眠の質を上げるというのはよく聞くが、不眠気味の人には午前中の運動より夕方が向いているという話を読んで、それを実践してみた。

仕事終わりの夕方5〜6時頃に30分ほど歩く。これだけなんだけど、歩いた日の夜は「疲れた感じ」が心地よくて、布団に入ったときの感覚が違う。それに夕方の外出で光を浴びることが、体内時計のリセットにもなっているらしい。

雨の日は無理しない。天気のいい日だけやる。続けるためには「完璧にやらない」ことが大事だと50代になってようやくわかってきた気がする。

昼寝との付き合い方——50代は「昼寝しすぎ」に注意らしい

昼間眠くなったとき、以前は「少し寝ればスッキリするかな」と1時間くらい昼寝していた。が、これは50代の不眠持ちには逆効果になりやすいらしい。

昼寝をするなら午後3時前・20分以内というのが目安で、それ以上やると夜の眠りが浅くなりやすいという。わたしは今、昼寝はできる限りしないか、しても「横になって目を閉じる15分」くらいにとどめるようにしている。翌日の眠りへの影響が、少し減った気がする。


完璧に眠れなくても、それでいいのかもしれない

「熟睡できた」より「翌日どう動けたか」で判断するようにした

一時期、スマートウォッチで睡眠データを見るのにはまっていた。「深い睡眠は何分か」「レム睡眠は何回か」と毎朝確認していた。

でも途中から、それ自体がストレスになっていた(苦笑 「また浅かった」と思うだけで気分が沈む。

今は、「翌日ちゃんと動けたか」「昼前に眠くてたまらない状態にならなかったか」を大雑把な指標にしている。完璧な睡眠データより、午前中のパフォーマンスのほうが実感しやすいし、そっちのほうが実生活に近いと思うようになった。

眠れない夜の、自分なりの過ごし方

それでも眠れない夜はある。

そういうとき、以前は「眠れない、眠れない」と焦っていた。でも今は、深呼吸して「まあいいか」と思うようにしている。布団のなかでゆっくり腹式呼吸するだけで、体が少しゆるむ感じはある。

「眠れなかったらどうしよう」という心配を手放すのが、一番難しいけれど一番効く気がする。眠れない夜があっても、翌朝は朝日を浴びて、いつも通りの時間に起きる。それを繰り返しているうちに、少しずつ整ってくる——そんな感覚でいる。


まとめ——「眠りを整える」は一夜にしてならない

睡眠の質を改善しようとして気づいたのは、一つの「これだ!」という解決策があるわけじゃないということだった。

寝室を変えて、お酒を少し減らして、起きる時間を固定して、夕方歩く。どれも地味で、どれも劇的に変わるわけじゃない。でも組み合わせていくうちに、「なんとなく眠れている感じ」が戻ってきた気がする。

50代の眠りは、確かに若い頃と変わる。でも「変わった」ことを受け入れたうえで、今の自分に合った眠り方を少しずつ探していけばいい——今はそう思っている。

眠れない夜は、まだある。でも以前ほど焦らなくなってきた。それだけでも、わたしには十分な進歩だと思っている。


次回予告: 次回は「50代から始めたストレッチの習慣——続けてみてわかった、体の変化と限界」について書いてみようと思います。

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