50代から始めた、寝る前30分の過ごし方——睡眠の質を上げるために変えたこと

体と健康

「疲れているのに、眠れない」

この感覚、わかる人にはわかってもらえると思います。ソファでうとうとしていたのに、いざベッドに横になったら目がぱちっと開いてしまう。スマホをぼんやり見て、気づいたら深夜1時。翌朝は案の定しんどくて、ぼんやりしたまま仕事へ向かう——そんな日が続くと、じわじわ自己嫌悪になってきます。

「もっとちゃんと寝ないとな」と思いながら、何年もそのままにしていました。50代になってから、それをそろそろ本気でなんとかしようと思い立ったのが、今回の話です。


眠れない夜が続くと、翌朝がしんどいだけじゃなくなってくる

疲れているのに目がさえる、あの感覚

50代になる少し前から、こういうことが増えてきた気がします。体はくたくたなのに、横になると頭だけが覚醒していて、明日の仕事のことや、半端に終わったメールのことが頭をぐるぐる回り出す。

結局眠れたのかどうかよくわからないまま、気づいたら朝4時に目が覚める。もう少し寝たいのに眠れない。そのままうとうとしながら6時を迎えて、起きた瞬間から疲れている——そういう日が、週に3〜4日ありました。

これが続くと、体だけじゃなくて気持ちまで削られてくるんですよね。「今日もちゃんと寝られないかも」と思いながら夜を迎えるのがしんどくなってきます。

睡眠の悩みが「年のせい」で片付けられていた時代は終わった

少し前まで、睡眠の質が落ちることは「歳をとれば仕方ない」と思っていました。でも調べてみると、それはちょっと違っていて。確かに体の変化はあるのですが、寝る前の過ごし方次第で、かなり変えられる部分があるということがわかってきました。

「眠れないのは歳のせい」ではなく、「眠れない原因が、歳をとると増える」という話です。ここを少し整理してみます。


50代になると、なぜ寝つきが悪くなるのか

睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌量は40代から落ちていた

睡眠に大きく関わるホルモンのひとつが「メラトニン」です。夜になると分泌されて眠気を促してくれるもので、いわば「眠りのスイッチ」みたいな存在なのですが、これが40代ごろから分泌量が減り始めるといわれています。

つまり、以前は自然に眠くなっていたのが、だんだん「意識的に眠りに向かう準備」をしないとスイッチが入りにくくなってくる、ということ。スマホをだらだら見ながらなんとなく眠れていた20〜30代のやり方が、そのまま通じなくなってくるわけです。

厚労省の調査でわかった、50代の睡眠の実態

厚労省の「令和5年国民健康・栄養調査」によると、50代の平均睡眠時間は5〜6時間未満が最多。さらに「睡眠で休養がとれている」と感じている割合は、50代前後が全年代でもっとも低い水準になっているそうです。

つまり、眠れていないのはあなただけじゃない、ということでもあります。ただ、だからこそ放っておくと慢性化しやすい。50代の睡眠問題は、体質の問題というよりも、生活習慣の積み重ねが出やすい年代だと思っています。


「よし、改善しよう」と思ったはいいが、最初の失敗 😅

ノンアルコールビールに変えたら眠れなくなった話

「まず禁酒してみよう」と思ったのが最初のアクションでした。以前は寝る前にビールを1〜2本飲む習慣があって、それが眠りを浅くしているんじゃないかと気になっていたので。

ただ、いきなりやめるのは……ちょっと寂しい。というわけでノンアルコールビールに切り替えたのですが、これが思わぬ落とし穴で。ノンアルには意外とカフェインが入っている銘柄があって、飲む時間帯によっては逆に目が冴えてしまいました。

カフェインは摂取してから5〜6時間後まで効果が続くといわれているので、夜8時に飲んだとしても深夜1〜2時まで影響が残る計算になります。「ノンアルならいいだろう」という思い込みが、最初のつまずきでした。

寝る直前のストレッチが逆効果だった夜

「運動は睡眠の質を高める」と読んで、寝る前にストレッチをやり始めました。ところがこれも、少し激しくやってしまったのがまずかった。体が温まりすぎてしまって、布団に入っても体がほてった状態になってしまう。

体温が自然に下がっていく過程で眠気が来る、という仕組みがあるのですが、寝る直前に体を動かすと、この下降カーブが崩れてしまいます。ストレッチは悪くないのですが、タイミングと強度の問題でした。

最初から正解を引けるわけじゃないんですよね、こういうの(苦笑


寝る前30分でやることを、ひとつずつ変えてみた

失敗を踏まえながら、「30分のルーティン」を少しずつ組み立てていきました。完成形というほどではないですが、今のところこれが一番自分に合っています。

まずスマホを枕元から追い出した(思ったより辛かった)

最初にやったのは、スマホを寝室に持ち込まないことです。充電場所をリビングに変えて、枕元には置かないようにしました。

これが思っていたよりきつかった。眠れない夜、「少しだけ」と思ってスマホを見始めると、30分があっという間に過ぎていました。脳が「情報を処理しなければ」というモードに入ってしまうんですよね。ブルーライトが眠気を妨げるという話はよく聞きますが、それより「内容に興奮する」ほうが問題だと実感しました。

スマホをなくした代わりに、文庫本を枕元に置くようにしました。最初は「読めないかも」と思っていたのですが、読んでいるうちに自然に眠くなるという経験を久しぶりにしました。

照明を落として、ぬるめのシャワーをルーティンに 🛁

入浴は就寝の1〜2時間前に済ませるのが理想だとわかっていたのですが、帰りが遅い日はどうしても難しい。そこで「お風呂に入れない日は、シャワーだけでも38℃くらいのぬるめで5分」というルールにしました。

体が少し温まって、その後自然に体温が下がっていく感覚が、眠気につながりやすいようです。あわせて、寝室の照明をかなり落とすようにしました。以前はわりと明るい部屋で本を読んでから寝ていたのですが、今は間接照明だけにしています。

これだけで、布団に入ったときの「なんとなく眠れそう感」が変わってきました。

「今日よかったこと1つ」を書くだけのノート 📓

これは妻にすすめられて始めたのですが、寝る前に小さなノートに「今日よかったこと1つ」だけ書く習慣です。

最初は「そんなもの書いても……」と半信半疑でした。でも続けてみると、「1つ見つけなきゃ」と思いながら1日を振り返ることで、頭の中がほどよく整理される感覚があります。

ネガティブなことを書くのではなく、「小さなよいこと」にフォーカスするのがコツで、たとえば「夕飯のみそ汁がおいしかった」「仕事で一件うまくいった」レベルで十分。頭の中が「今日は終わった」とゆっくり閉じていく感じがあります。


2週間続けてみて、変わってきたこと

寝つくまでの時間が20〜30分から5〜10分に ⭐

体感ですが、以前はベッドに入ってから眠れるまで20〜30分かかることが多かった。それが、ルーティンを始めて2週間ほどで、5〜10分くらいで眠れるようになってきました。

「30分という切り替え時間」を意識的に作ることで、脳が「これからは休む時間だ」と認識しはじめるのかもしれません。毎日同じことをすると、それ自体が「眠るスイッチ」になってくる、という感覚があります。

朝4時に目覚める回数が減ってきた

以前は週に3〜4回あった「朝4時に目が覚めてしまう問題」が、明らかに減りました。ゼロではないですが、週に1回以下になってきた感じ。

これが一番体感として嬉しかった変化です。目が覚めてしまっても、以前ほど完全に覚醒せず、そのままうとうとしながら6時を迎えられるようになりました。深い眠りの質が少し上がったのかなと思っています。


完璧なルーティンより、「崩れても戻れる」習慣が大事

旅行や飲み会の翌日にどう立て直すか

習慣というのは、乱れるものです。旅行や飲み会があれば、当然ルーティンは崩れる。最初のころは「崩れると元に戻すのが億劫になる」という問題がありました。

今は「崩れても翌日から戻せばいい」という割り切りに落ち着いています。1日くらい崩れたからといって、積み上げてきた習慣がゼロになるわけじゃない。大事なのは、完璧にやり切ることより、失敗しても翌日また始められることだと思っています。

出張で枕が変わる夜は眠れないこともある。飲み会の帰りが遅くなってシャワーだけで終わる日もある。それでいい。次の日から再開するだけです。

まとめ:眠りを整えるのは、明日の自分への小さな投資

50代になると、「睡眠の質」が翌日のパフォーマンスにかなり直結してくると感じます。若いころは多少眠れなくても気合で乗り切れた。でも今は、眠れなかった翌日のしんどさが、仕事にも気分にも出やすくなってきました。

寝る前の30分は、たった30分です。でもその30分の過ごし方を少し変えるだけで、1日の終わりの質が変わって、翌朝の始まりも変わる。それが積み重なると、体調全体にじわじわ影響してくる気がしています。

「正しい睡眠法」を完璧にマスターしようとしなくていいと思っています。スマホを少し遠ざけて、照明を落として、小さなノートに今日のよいことを1行書く——それだけでも、案外変わります。

ぜひ、自分なりの「寝る前の30分」を試してみてください。


次回は、「50代の朝時間の使い方——起きた後の30分で一日の質が変わった話」を書こうと思います。

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