「夕食、減らした方がいいのはわかってる。でも、どこまで?」
50代に入ってから、そんな問いを何度繰り返したかわかりません。体重は数年前とほとんど変わっていないのに、なぜかズボンのウエストがきつくなっていく。腹だけが着実に育っていく、あの感覚。心当たりのある方、いるんじゃないかと思います。
ぼく自身も、夕食を見直すまでずいぶん遠回りしました。試しては戻り、また試しては挫折して。「どこまで減らせばいいのか」「早く食べれば本当に変わるのか」——そんな疑問を抱えながら、少しずつ自分なりの落としどころを見つけていった話を、今日は書こうと思います。
夕食って、50代になると「そのまま」じゃいけないのか
「体重は変わってないのに腹が出てきた」という現象
数年前まで体重計に乗るのが怖くなかった時期がありました。79〜81kgくらいをうろうろしていて、「まあそんなもんか」と思っていた。でも鏡を見ると、なんとなくシルエットが変わってきている。特にお腹まわり。
これ、実は体重の数字では見えない変化なんですよね。筋肉が減って脂肪に置き換わっているとき、体重は変わらなくても体の中身は変わっています。特に50代はその入れ替わりが加速する時期だと、あとから知りました。
体重が増えていないから安心、は少し違うのかもしれない——と気づいたのは、50代に入ってしばらく経ってからのことです。
基礎代謝が落ちるとはどういうことか、具体的に言うと
「基礎代謝が落ちる」という言葉はよく聞きます。でも、実感としてどういうことなのか、ぼくはしばらくピンときていませんでした。
簡単に言うと、寝ていても、座っていても消費するエネルギーが減るということです。30代のころと同じ食事量でも、消費しきれない分が脂肪として蓄積されていく。それが基礎代謝の低下による「じわじわ太り」の正体です。
50代男性の1日の推定エネルギー必要量は、活動量が普通の場合で2,300kcal前後とされています。40代と比べても少しずつ下がっていく。10年で200〜300kcalの差が出ることもある。1日200kcalというと小さく聞こえますが、1ヶ月で6,000kcal——これが積み重なると、体型の変化として現れてくるんですよね。
「量は変えていない」は、実は少しずつ「食べすぎ」になっていたということでもあります。
「夕食の時間」を変えることが、こんなに効くとは思っていなかった
夜9時以降に食べ続けた結果
正直に言います。数年前まで、夕食は21時〜22時が当たり前でした。帰宅してシャワーを浴びて、ようやく食べる。それが一日の区切りでもあって、食べながらテレビを見るのが楽しみだった。
量も普通に食べていました。ご飯は茶碗に1〜2杯、おかずも家の料理をきちんと。食べ終わるのが23時近いこともあった。そのままソファでうとうとして、布団に入るのが深夜0時前後。
当時は体重の変化を感じつつも、「仕事帰りだから仕方ない」と思っていました。でもこれ、夜の体の仕組みからするとかなり厳しい状況だったんですよね。
BMAL1と「夜の体」の話——知ると少し怖くなる
BMAL1(ビーマルワン)というタンパク質の話を聞いたのは、何かの記事がきっかけでした。これは体内で「余ったエネルギーを脂肪として蓄えよう」と働くもので、夜22時から深夜2時にかけて活動のピークを迎えるといわれています。
つまり、夜10時以降に食べた食事は、昼間の同じ量と比べて脂肪になりやすいということです。それだけじゃなく、夜遅い食事は血糖値の上がりやすさにも影響するという研究もある。
知ってからは、さすがに「22時以降はなるべく食べない」を意識するようになりました。完璧にはできていないけれど、食べる時間を意識するだけで変わることがあると実感しています。
量を減らそうとして、何度も失敗した話
白米を半分にしたら、夜中に台所をうろついた
最初に試みたのは、単純に「ご飯の量を半分にする」でした。これが失敗でした(苦笑
夕食で白米を半膳にして、おかずで帳尻を合わせようとしたんですが、夜中に起きてしまってお腹が鳴る。台所でカロリーゼロのゼリーを食べてみたり、牛乳を飲んでみたり。結局、トータルで食べる量はそれほど変わっていなかったかもしれません。
「減らす」という発想だけでは体がついてこない、ということを身をもって学びました。空腹でそのまま寝ようとすると、眠りも浅くなる気がして。これは本末転倒だな、と。
「がまん」ではなく「順序」を変えたら少し楽になった
転機になったのは、食べる順番を変えるという、どこかで読んだシンプルなアドバイスでした。
野菜や汁物を先に食べて、ご飯は後から。これだけで満腹感の感じ方が変わりました。同じ量を食べているのに、最後のご飯を「少し残してもいいか」と思えるようになった。
あと、夕食の量を激減させるより、昼食をしっかり食べることで夕食への依存度を下げるという方向も効きました。昼に手を抜いていると、夕食でどうしても取り返そうとしてしまうんですよね。三食のバランスという話なんですが、夕食だけを見ていても解決しないこともある、というのは気づきでした。
私が実際に変えた夕食の中身と時間
今の夕食ルーティン(時間・量・内容)
今は、できるだけ19〜20時の間に食べるようにしています。帰りが遅い日は、17〜18時に軽くおにぎり1個だけ食べてから、帰宅後は軽めに済ませるという「分食」も取り入れています。
内容はざっくりこんな感じです。
- ご飯:茶碗8分目くらい(以前は山盛りにしていた)
- 汁物:具だくさんの味噌汁(豆腐・わかめ・ネギ)
- 主菜:魚か豆腐系が増えました。揚げ物は週1〜2回くらい
- 副菜:温野菜か煮物。生野菜サラダよりも温かいものを選ぶようになった
量はそこまで劇的に減らしていません。「ちょっと物足りないかな」くらいで箸を置く感覚、というのでしょうか。最初は慣れませんでしたが、今はそれが普通になっています。
変えてよかったこと、変えて気づいたこと
一番大きかったのは、翌朝のお腹の感覚です。
以前は朝起きても食欲がないことが多かった。夕食が遅い日は特にそうで、朝食を抜きがちになっていた。それが夕食の時間と量を整えてから、朝に「食べたい」と思えるようになりました。この変化は地味だけど、一日のリズム全体が変わる感じがあって、意外と大きかったです。
反省点もあります。最初の半年くらいは禁酒も並行してやっていたので、何が効いたのか正直よくわからなかった(苦笑 夕食の見直しなのか、禁酒なのか、ウォーキングなのか——全部同時に変えたので切り分けができていません。とはいえ、体重は約4kg減りました。体の調子も、明らかに良くなりました。
夕食を「整える」と、朝と睡眠も変わってくる
翌朝の胃の感覚が変わってから、朝食が楽しみになった
夕食が早くなって、量が少し落ち着いてきたころ、朝の感覚が変わりました。今まで「朝食、食べなくてもいいや」と思っていたのに、ちゃんとお腹が空いて目が覚めるようになった。
これが嬉しかった。🌅
朝に食欲があるというのは、前の夜がきちんと消化できているサインでもある、と後から調べて知りました。朝食をしっかり食べると日中の集中力が違うし、なんとなく気持ちも前向きになる。夕食を「整える」ことが、翌朝の活力につながっていると感じています。
睡眠の深さに少し変化があった(気がする)
睡眠については、正直「気がする」くらいのことしか言えません。劇的に深くなった実感はないのですが、夕食後にぐったりソファで寝てしまうことが減りました。
以前は夕食後に強い眠気が来て、布団に入るころには眠れない——という悪循環があったんですよね。消化のために体がフル稼働しているから、睡眠に入れない。この感覚が薄れたのは、食事の量と時間を変えた影響かもしれないと思っています。
もちろん個人差もあるし、「これが原因だ」と断言するのは難しい。でも、少なくともぼくの体には変化がありました。
完璧な夕食より「落としどころ」を見つけること
外食・疲れた日・妻の手料理——例外の扱い方
正直なところ、今でも守れない日はあります。
仕事でくたくたな日は、帰りにコンビニで何か買って、21時過ぎに食べることもある。外食で遅くなることもある。妻が作ってくれた料理は、たとえ夜10時でもちゃんと食べたいと思うし。
そういう日は、翌朝や翌日で調整するようにしています。夕食が遅くて量も多かった翌日の朝は、スープと果物だけにしてみるとか。一日単位で完璧にしようとすると息が詰まるので、2〜3日の流れで帳尻が合えばいいか、くらいの感覚でやっています。
食事は毎日のことだから、続けられることが一番大事。ストレスで暴食するより、ゆるく続ける方がトータルではいいと思っています。😌
50代の夕食、正解は一つじゃないと思っている
夕食の「正解」は、人によって違います。仕事のリズム、家族との時間、体の状態——全部違うから、ぼくが「これが正解」と言えることは何もない。
ただ、「50代の体は夕食のあり方に敏感になっている」は確かだと思います。以前は何をどう食べても翌朝リセットされていた感じがあったのに、50代になってからはそうじゃない。夜の食べ方が、翌日の体と気分に直結してくる実感があります。
ぼくが今たどり着いているのは、「夕食は楽しむ、でも量と時間は少し意識する」というバランスです。それが、50代としての自分なりの落としどころ。
あなたにとっての落としどころは、きっとそれぞれにあるはずです。まず一週間、夕食の時間だけ30分早めてみる——そんな小さな一歩から始めてみてもいいかもしれません。
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次回は、50代の朝食について書こうと思います。朝何をどれだけ食べるか——夕食との連動で考えると、また見え方が変わってきます。


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