禁酒を始めたきっかけと、やめてみて変わったこと・変わらなかったこと——正直に話します

体と健康

お酒、やめようかなと思ったことはありますか?

「思ったことはある」という人は多いと思うんですよね。でも「やめた」と言い切れる人は、案外少ない。私もそのひとりでした。毎日の晩酌が当たり前になっていて、「これをやめるなんて、人生の楽しみが減るだけじゃないか」と感じていた。

それでも禁酒に踏み切ったのには、それなりの理由があります。そしてやめてみたら、変わったこともあれば、まったく変わらなかったこともあった

今回はそのリアルを、包み隠さず書いてみようと思います。「禁酒したらこんなにいいことがあった!」という成功体験談ではなく、「正直こうだった」という話です。


なぜやめようと思ったのか——きっかけは「大事件」じゃなかった

健診の結果じゃなく、ある夜の「あ、もういいか」

禁酒のきっかけを人に話すと、よく「健診で数値が悪かったんですか?」と聞かれます。でも違うんです。健診の結果はまあそれなりに問題があったんですが、それでも長年「いつかやめよう」と先送りしてきた。

きっかけはもっと地味なものでした。ある平日の夜、仕事で少し嫌なことがあって、いつものようにビールを開けた。一口飲んで、ぼんやりテレビを眺めて、気づいたら缶が空になっている。「あ、飲んでたな」という感覚で、うまいとも楽しいとも感じていなかった。

そのとき、ふと思ったんです。「これ、何のために飲んでるんだろう」と。

大袈裟な覚悟とか、「人生を変えるぞ」という決意ではありませんでした。ただ、「今夜はもういいか」とそっと缶を置いた。それが、なんとなく禁酒の始まりでした。

50代の晩酌って、実はストレス解消じゃなくて「習慣」だったと気づいた

よく「お酒はストレス解消になる」と言いますよね。私もずっとそう思っていた。でも禁酒してみてわかったのは、ストレスが解消されていたわけじゃなくて、単に「晩酌という儀式をこなしていた」だけだったかもしれないということです。

帰宅して着替えてビールを開ける。この一連の動作が、仕事モードから家モードへのスイッチになっていた。お酒そのものが好きというより、「その時間」が習慣として染み付いていたんだと思います。

50代になると、こういう「意味を問い直す前に繰り返してきた習慣」が、意外とたくさんある気がします。🍺


やめてみて、本当に変わったこと

睡眠と朝の目覚め——これは正直、思った以上だった

禁酒してまず実感したのが、朝の目覚めの変化です。これは想像以上でした。

以前は、目が覚めても体がだるくて、布団の中でしばらくぼーっとしていることが多かった。「年のせいかな」と思っていたんですが、禁酒して2週間ほどすると、スッと起きられるようになってきた。体の重さが違う、というか、翌日に引きずるものがない感じ。

睡眠もそうで、アルコールには「眠りを浅くする」という働きがあるらしく、飲んでいるときは途中で目が覚めやすかったんですよね。それが解消されて、眠りが深くなった。朝ウォーキングを始めようと思えたのも、これが大きかったと思っています。

体重と体のむくみ——数字より「感触」が変わった

体重は、禁酒後1か月で約2kg落ちました。劇的な変化とは言えないけれど、でも「体が軽い」という感触は数字以上に感じられた。

特に顔のむくみが取れたのが大きかったです。朝、鏡を見たときの顔がシュッとしていて、「あ、これか」と思いました(苦笑  妻に「なんか顔変わった?」と聞いたら、「……そう?」と微妙な反応でしたが、まあ、自分では違いを感じていました。

カロリーの話でいうと、ビール350ml缶1本で約140kcal。毎日2〜3本飲んでいれば、300kcal前後が毎日入ってくる計算です。それが丸々なくなるわけなので、体への影響がないほうがおかしい。

お金と時間——月に換算すると、けっこうな額になっていた

これは計算してみてちょっと驚きました。

ビール缶350ml×2本を毎日+週末に発泡酒や缶チューハイを少し、という感じだと、月に5,000〜6,000円はかかっていた。年間で7万円前後です。禁酒してその分が浮くと、「なんか贅沢なものが買えるな」という気持ちになりますね。

時間もそうです。晩酌の時間をぼんやり過ごしていた1〜2時間が、別のことに使えるようになった。最初はその時間をどう使えばいいかわからなくて困ったんですが、それはまた後で書きます。💰


正直に言う。変わらなかったこと、期待外れだったこと

ここが今回いちばん書きたかった部分です。禁酒体験談の多くは「こんなに良くなった!」で終わるけど、正直に言うと、変わらなかったことも少なくなかった。

ストレスは消えなかった。お酒がないと別の逃げ場を探した

禁酒してもストレスの根本は何も変わらない。仕事の悩み、人間関係のしんどさ、老後への漠然とした不安——全部そのまま残っています。

そしてお酒がないと、別の何かで穴を埋めようとするんですよね。私の場合はお菓子でした。夜にポテチやチョコをつまむ量が増えて、「これじゃ意味がないな」と苦笑いしたこともありました。ストレスの逃げ場はお酒じゃなかっただけで、何かを必要としていることは変わらなかった。

禁酒はストレスを消してくれるものじゃない。それを理解した上でやるべきだと、今は思っています。

人間関係が変わるかと思ったら、そんなに変わらなかった

「禁酒すると人間関係が変わる」という話を聞いたことがあります。飲みの席でつながっていた人と疎遠になる、あるいは逆に新しいつながりができる、とか。

でも私の場合、そんなに劇的な変化はなかったです。職場の飲み会はウーロン茶で参加すれば普通に楽しめたし、「飲まないんですか?」と言われたのも最初の1〜2回だけで、あとはみんな気にしなくなった。

逆に言えば、飲んでも飲まなくても人間関係ってそんなに変わらないのかもしれない、という気もしています。

「飲みたい気持ち」が消えるわけじゃない

禁酒して数か月経っても、「飲みたいな」と思う瞬間は普通にあります。

特に焼肉や居酒屋に行くときは、正直しんどい(笑 「ここでビール一杯飲んだら、どれだけうまいだろう」と思わないといえば嘘になります。欲求が消えるのではなく、「飲まない選択をし続けている」という感覚のほうが正確かなと。

魔法みたいに楽になる瞬間は、私にはまだ来ていません。


禁酒して気づいた、50代のお酒との関係

お酒は「楽しみ」というより「空白を埋めるもの」だったかもしれない

禁酒の前、晩酌は「一日の楽しみ」だと思っていました。でも、やめてみてから気づいたのは、それが本当の楽しみだったのか、という問いです。

楽しみというのは、やっている間に「ああ、いいな」と思えるものですよね。でも正直、3本目あたりになるとただ惰性で飲んでいた。お酒の味を楽しんでいたというより、何もしない時間を「晩酌」という名目で過ごしていたのかもしれない。

50代って、仕事と子育てと家事に追われてきた世代が、少しずつ「手が空く時間」が出てくる時期でもあります。その空白をどう埋めるか、お酒はその選択肢のひとつとして便利だっただけかもな、と。

晩酌の時間に何をするか——これが意外とむずかしかった

正直、禁酒して最初の1か月、夜の時間をどう過ごせばいいかわからなかった。

帰宅してご飯を食べて、さて何をしよう……という時間が、思いのほかぽっかりと空いた感じがする。お酒を飲んでいれば「ただ座ってテレビを見ているだけ」でも何となく時間が過ぎていたのが、飲まないとなるとその時間が少し重くなる。

結果として、ウォーキングを始めたり、読みかけだった本を手に取ったり、ブログを書いたりするようになりました。でも、それも最初からスムーズにいったわけではなく、「夜に何をしていいかわからない問題」はしばらく続きました。🌙


「完全にやめる」じゃなくていい、という今の考え方

禁酒→減酒→「自分なりのルール」にたどり着くまで

禁酒を始めた当初は、「完全にやめる」という意識でいました。でも今は、少し違う考え方になっています。

お酒と「0か100か」で向き合う必要はないんじゃないか、と。月に1〜2回、本当に飲みたい場面で飲む。特別な食事や、久しぶりに会う友人との乾杯。そういうときは飲む。でも「なんとなく毎晩」はやめる。

「禁酒」という言葉が重くて続かないなら、「飲まない日をつくる」から始めればいいと思っています。私も今はそのスタンスです。毎日飲まなくなっただけで、ずいぶん体と気持ちが楽になりました。

お酒と長く付き合うための、50代なりの折り合い

50代になると、体がお酒の影響を受けやすくなる。翌日に残りやすいし、肝臓の回復も遅くなる。それは紛れもない事実で、「若い頃と同じように飲む」のは難しくなってきます。

だから「どう折り合いをつけるか」を、自分なりに考える時期が来ているのかもしれない。完全にやめることが正解の人もいれば、量を減らすことが正解の人もいる。正解はひとつじゃないんだと思っています。

私は今のところ、「飲まない日を増やして、飲むなら本当に楽しめる場面だけ」というバランスで落ち着いています。


まとめ——正解を急がなくていい

禁酒してみて、良かったことは確かにありました。朝の目覚め、体の軽さ、お金の余裕。でも「人生が劇的に変わった」かといえば、そこまでじゃない。

変わらなかったことも、期待外れだったことも、ちゃんとあった。

それでも、「一日の終わりに自動的にお酒を開ける」という習慣から少し距離を置けたことは、やってよかったと思っています。お酒を飲むか飲まないかよりも、自分がなぜ飲んでいたのかを一度考えてみること——それが、50代のお酒との付き合い直しの第一歩なのかもしれません。

完全にやめる必要はないし、焦る必要もない。ただ、「なんとなく毎晩」から少し立ち止まってみることで、見えてくるものがあると思います。


こんな記事も書いています

次回は「50代の体に合ったアルコールとの付き合い方——飲み方・量・タイミングを見直して気づいたこと」について書こうと思います。

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