気づいたら、3か月経っていた。
お酒をやめてから90日。大げさな決意をしたわけでもなく、「今月だけ試してみようか」くらいのつもりで始めたことが、気づけばいつの間にか習慣になっていた。そしてその期間、ほぼ毎日ウォーキングも続けていた。
正直に言うと、禁酒とウォーキングを「セットで始めよう」と意気込んだわけじゃない。ただ夜の時間が空いたから外に出てみた。それだけのことだったんですよね。でも、この偶然の組み合わせが思いのほかうまくいって、自分でも少し驚いている。
今回は、その3か月で気づいたことを正直に書いてみようと思います。🚶
禁酒3か月で、自分の体がわからなくなった
「体調がいい」って、こういうことだったのか
禁酒を始めて最初の2週間ほどは、正直なんの変化もなかった。「なんだ、思ったほど効果ないな」と少し拍子抜けした記憶がある。
ところが1か月を過ぎたあたりから、なんとなく「あれ?」という感覚が出てきた。朝起きたとき、頭がスッキリしている。「当たり前じゃないか」と思うかもしれないけど、酒を飲んでいたころの朝というのは、頭の中にうっすら霧がかかっているような状態が普通だったんですよね。それが当たり前だと思っていたから、気づかなかっただけで。
2か月を過ぎると、もっとはっきりわかってきた。疲れにくくなった。昼過ぎの眠気が減った。夕方になっても「もう動きたくない」という感覚が薄れた。50代に入って以降、「まあ年齢だから仕方ない」と半ば諦めていたことが、少しずつ戻ってきている感じがした。
50代の体は、思っていたよりずっと正直だった
これが今回一番の発見かもしれない。50代になると、「回復力が落ちた」「もう若くないから」と口癖のように言っていたけれど、思っていたよりずっと体は変わるものだなと。
もちろん、20代のころのような劇的な変化ではない。でも3か月で、体重が約2.3kg減り、先月受けた血液検査でγ-GTP(肝機能の指標)が67から41に下がった。γ-GTPの基準値は50以下とされているので、久しぶりに「正常範囲」に入ったことになる。これを見たとき、妻に「やっぱりお酒のせいだったんだ」と言われて、返す言葉がなかった(苦笑
睡眠と朝のスタートが、静かに変わっていった
飲んでいたころは、「お酒を飲んだほうがよく眠れる」と本気で思っていた。ところがこれ、完全に逆だった。アルコールは入眠を早めるが、睡眠の質を下げる——という話は聞いていたけれど、体で実感するのは別の話で。
禁酒して1か月過ぎから、夜中に目が覚める回数が明らかに減った。起きた瞬間の「あー、もう少し寝たい」という感覚が薄くなってきた。朝6時前に自然と目が覚めて、それなりにシャキッとしているのが、今では普通になっている。🌅
これがあって、朝の時間をうまく使えるようになった。以前は休日の午前中なんて、ぼんやりしながらスマホを見て半分寝ているような状態だったのが、ウォーキングに出る気力が生まれたのも、たぶんこの睡眠改善が大きい。
なぜウォーキングを始めたのか——禁酒との出会いは偶然だった
やめた後の「夜の空白」をどう埋めるか問題
禁酒を始めて最初に困ったのは、夜の時間の使い方だった。
僕の場合、夕食後に缶ビール1〜2本飲みながらテレビを見る、というのが長年のルーティンだった。別に飲みすぎているわけでもない、ごく一般的な晩酌のペース。でもそれをやめると、夕食後の時間が急にぽっかり空いてしまう。
テレビを見ようとしても、お酒なしだとなんとなく物足りない。本を読もうとしても集中できない。「これ、もしかしてなかなかきついな」と思った。禁酒で難しいのは我慢じゃなくて、この「空白を埋める何か」を見つけることかもしれない。
最初は15分。ふらっと外に出ただけだった
そんなときに、妻が「外に出てくれば?」と軽く言ったんですよね。たぶん家の中でうろうろしている僕が鬱陶しかったんだと思う(笑
とりあえず近所を歩いてみた。夜の8時過ぎ、15分くらいのただの散歩。それだけだった。でも帰ってきたら、なんとなくすっきりしていた。飲みたい気持ちが、少し遠のいていた。「あ、これでいいんだ」と思った瞬間だった。
歩くことと飲まないことが、なぜかかみ合った
それから毎日ではないが、気が向いたら夕食後に歩くようになった。距離も時間も決めずに、ただぶらぶら歩く。気づいたら、歩いた日はほぼ飲まなかった。飲まなかった翌日は、また歩きたくなった。 その繰り返しが、いつの間にか習慣になっていた。
意図して組み合わせたわけじゃない。でも結果として、ウォーキングが禁酒の「補助線」みたいな役割を果たしてくれていたんですよね。
禁酒とウォーキングが相性いい理由——体験してみてわかったこと
夜の飲酒欲求を、歩くことで上書きできる
「飲みたい」という気持ちが一番強くなるのは、夕食後から就寝前の時間帯だと思う。体がリラックスしようとして、いつもの刺激を求める。そのタイミングで外に出て歩き始めると、不思議と欲求が薄れていく。
体が動いていると、脳の注意が「飲みたい」から離れるんだろうか。完全に解明したわけじゃないけれど、感覚としてはそういう感じだった。あと、歩いて帰ってきた後は「今から飲んで台無しにしたくないな」という気持ちも働くのかもしれない。
翌朝が楽しみになると、夜お酒を飲む気にならない
もう一つ気づいたことがある。ウォーキングを続けていると、翌朝の体の軽さが楽しみになってくる。「昨日歩いたから今日は気持ちよく起きられる」という期待感が生まれる。そうなると、夜に飲んで睡眠の質を下げることへの抵抗感が自然と出てくるんですよね。
これはなかなか侮れない動機づけだった。「飲まないようにしなきゃ」という我慢より、「明日の朝を気持ちよく迎えたい」という前向きな理由のほうが、続けるのが楽だった。
ドーパミンの話——お酒がくれていた「ご褒美感」が移動した
少し理屈っぽい話をすると、お酒を飲むと脳内でドーパミンが放出されて「ご褒美感」が生まれる。これが習慣を維持させているわけだけど、ウォーキングも実は同じで、運動後にドーパミンやエンドルフィンが分泌される。
つまり、お酒が担っていた「今日も頑張った、ご褒美」の役割を、ウォーキングが引き継いでくれた、ということかもしれない。歩いて帰ってきたときの「やった」感は、缶ビールを開けたときの「よし」感と、思いのほか似ている。
3か月で変わったこと・変わらなかったこと
体重と健診数値のリアルな変化(正直に書く)
数字で言うと、体重は83kgから80.7kgに。2.3kgの減量。「もっと劇的に痩せると思っていた」というのが正直なところで、禁酒したら一気に5〜6kg落ちる人もいるらしいが、僕の場合はそこまでいかなかった。
たぶん、ノンアルコールビールやジュースで代替したぶん、カロリーが思っていたより減っていなかったんだと思う。禁酒はしたが、食べる量はほとんど変わっていない。それでも少しずつ落ちているのは、ウォーキングの効果もあるのかもしれないし、肝臓の脂肪代謝が改善した影響もあるかもしれない。
飲みたくなる瞬間は、まだある
「3か月経ったら飲みたくなくなる」というのは、少し誇張かもしれない。正直に言うと、今もふとした瞬間に「飲みたいな」と思う場面はある。
特に、居酒屋の前を通ったとき。暑い日にスーパーのビールコーナーを通り過ぎるとき。あとは、ストレスがたまったときに「以前ならここで一杯やってたな」という感覚がよみがえることがある。
でも「我慢している」という感じは薄くなった。「別にいいか」とスルーできるようになってきた。これが3か月という時間の力なのかもしれない。🍵
妻が言った、ちょっとうれしい一言
先日、妻に「なんか顔色よくなったね」と言われた。それだけのことなんだけど、なんかうれしかった。鏡で見ても自分じゃよくわからないが、一緒に暮らしている人が気づくくらいには変わっているらしい。
「もっと早くやめればよかったね」とも言われた。返す言葉もないが、今からでも遅くはないと思っておくことにしている。
お金の話もしておこうか——禁酒の「副作用」として
毎月の酒代を計算してみたら、ちょっと笑えた
「くらしとお金ノート」らしく、ここでお金の話もしておこうと思う。
禁酒前の飲酒習慣を振り返ると、家飲み用のビール・缶チューハイ代が月に約5,000〜6,000円。外食時に飲むお酒が月2〜3回として約3,000円。合わせると月8,000〜9,000円くらいかかっていた計算になる。
3か月でざっと25,000〜27,000円。改めて数字にすると、「そんなにかかってたのか」とちょっと笑えた。年間に換算すると10万円近い。これだけあれば、旅行費や老後の積み立てに回せるわけで。
ノンアル飲料との付き合い方と財布への影響
禁酒中のお供として、ノンアルコールビールやスパークリングウォーターをよく飲んでいる。コンビニのノンアル缶(150〜200円前後)を1日1本飲んでも、月で5,000〜6,000円。以前のお酒代と大差ない、という計算になってしまう(苦笑
節約効果を最大にしたいなら、ノンアルも控えることだと思うが、個人的には「ゼロにしなくていい」と思っている。食事の満足感を保ちながら禁酒を続けるためのコストとして、月2,000〜3,000円に抑えながら付き合っているのが今の現実。
浮いたお金の使い道を考えるのが、意外と楽しい
浮いたお金の一部は、ウォーキング用のシューズに回した。ホーカーの軽量モデルで約15,000円。少し奮発したが、歩くたびに「あのお酒代が形になった」と思うと、なかなか悪くない気分になれる。💰
道具にお金をかけると、「せっかく買ったのだから歩かなきゃ」という気持ちが続くのも助かっている。禁酒を続けるために、あえてそのお金の「使い道を見える化」するのは、意外といい方法かもしれない。
完璧にやめなくていい——50代なりの「ゆるい禁酒」のススメ
「一生飲まない」より「今日も飲まなかった」のほうが続く
最初から「もうお酒は一切やめる」と決めると、おそらく長続きしない。少なくとも僕にはそれは合わなかった。「今月だけ」「まず3か月」という短期目標のほうが、気持ちが楽だった。
3か月続いた今も、「これからも永遠に飲まない」とは思っていない。「今日は飲まなかった」の積み重ねで来た、というほうが近い。禁酒を「永久契約」にしなくていい。今日一日、飲まなかった——それで十分だと思っている。
ウォーキングを先に習慣にすると、禁酒が後からついてくる
これは個人的な感想だが、もし「禁酒したいけど続かない」という人がいたら、先にウォーキングを始めることをすすめたい。 禁酒を頑張るより、ウォーキングの習慣を作ることに集中する。
歩く習慣ができると、翌朝の感覚が変わる。翌朝が変わると、夜に飲む気が薄れてくる。順番が逆でもいいんじゃないか、というのが3か月やってみた実感だった。
3か月経った今、自分とお酒の関係が少し変わった
3か月前は、「飲まない夜なんてつまらない」と思っていた。でも今は、飲まなくてもそれなりに夜が充実している。ウォーキングから帰って、シャワーを浴びて、温かいお茶を飲みながら本を読む。そういう夜が、それほど悪くないと感じるようになってきた。🍃
お酒そのものを憎むつもりもないし、「お酒は悪だ」と言いたいわけでもない。ただ、自分とお酒の距離感が変わった。以前は「夕食後に飲む」が自動的に決まっていたのが、今は「飲むかどうか自分で選べる」感覚になってきた。その変化が、思っていたより大きかった。
まとめ
禁酒3か月で気づいたことを振り返ると、一番大きかったのは「体への効果」より「夜の時間の使い方が変わった」ことかもしれない。そしてその変化を支えてくれたのが、意図せず始めたウォーキングだった。
禁酒とウォーキングは、どちらかを成功させようとすると難しいが、ゆるく組み合わせると意外とうまくいく。少なくとも僕にとっては、そういう3か月だった。
完璧にやめなくていい。劇的に変わらなくてもいい。ただ、3か月後の自分が「ちょっとマシになってる気がする」と感じられたなら、それで十分なんじゃないかと思っている。
次回は、禁酒中に頼りにしたノンアルコール飲料と炭酸水について書こうと思います。 コスパや満足感の違いを、実際に試したものをもとに正直に紹介する予定です。


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