この記事でわかること
- 50代の体に本当に必要な栄養素と、それを満たす作り置きの選び方
- 一人分でも無駄なく作れる「少量作り置き」の具体的なレシピ7選
- 食材を腐らせず使いきる「2週間ローテーション術」
- 50代特有の悩み(むくみ・疲労・ホルモンバランス)に効く食材の選び方
50代の一人暮らし、食事ってどうしてる?
「ちゃんと食べなきゃとは思うんだけど、一人分だと材料が余るし…」
そんなふうに感じたこと、ありませんか?
50代の一人暮らしは、独特のむずかしさがあります。20代・30代の「一人暮らし向けレシピ」は量が多すぎたり、若者向けのガッツリ系だったり。かといって「高齢者向け」レシピは早すぎる気がして、なんとなく手が伸びない。
ちょうどいい情報がないんですよね、正直。
私自身も50代になってから、食事の準備への気力がガクっと変わったのを感じました。以前は家族の分を毎日作っていたのに、いざ自分一人の分だけとなると「このくらいでいいか」とコンビニで済ませてしまう日が増えてきて。そのうち体のあちこちに小さな不調が出てきたとき、「あ、食事が適当になってたからかも」と気づいたんです。
この記事では、50代という年齢の体の変化を正直に受け止めつつ、無理なく続けられる作り置きの方法をお伝えします。難しいことはなし。一人分でもちゃんとおいしく、ちゃんと体に届く食事のための記事です。
50代の体が本当に必要としている栄養素とは?
まず、ここを知っておかないと「とりあえず作り置きしました」で終わってしまいます。
3大不足栄養素|50代が意識すべきもの
50代の体が特に欠乏しやすいのは、たんぱく質・カルシウム・食物繊維の3つです。
たんぱく質は、40代後半から筋肉量が急激に低下し始めます。体重50kgの人であれば、1日に50g以上が推奨摂取量。朝食で体重1kgあたり0.4g(50kgなら約20g)を意識してとるのが理想的です。卵2個で約12g、豆腐半丁で約5gが目安になります。
カルシウムは、女性ホルモン(エストロゲン)の低下によって骨密度が落ちやすくなる50代に特に大切。牛乳200mlで約220mg、小松菜100gで約170mgとれます。ビタミンDと一緒にとることで吸収率がアップするため、鮭やきのこ類との組み合わせがベターですね。
食物繊維は腸内環境の維持に欠かせません。50代になると腸の働きが鈍り始め、便秘や腸内フローラの乱れが起きやすくなります。こんにゃく、ひじき、根菜類などを作り置きに積極的に取り入れましょう。
女性は特に「イソフラボン」と「鉄分」に注意
50代女性の場合、更年期でエストロゲンが減少するため、それを補う働きをする大豆イソフラボンが心強い味方になります。豆腐・納豆・味噌・豆乳を週に3〜4日は意識して食べるのがおすすめですよ。
また、閉経前後は鉄分の吸収率が変わるため、引き続き意識的な摂取が必要。小松菜・ひじき・赤身肉などをローテーションに加えてみてください。
50代の一人分作り置きが難しい理由と解決策
実は、一人分の作り置きには特有の「落とし穴」があります。
落とし穴①:材料が余って食材ロスになる
例えば「ひじきの煮物」を作ろうとして乾燥ひじきを一袋買うと、戻したら150gほどになります。一人が1週間で食べきれる量は50〜60g程度。つまり、90gは余るわけです。
解決策は「乾物・缶詰・冷凍食材」を賢く使うこと。乾燥ひじきはジッパーバッグで冷蔵庫に保存すれば1ヶ月以上もちますし、ツナ缶・サバ缶は未開封で数年保存可能。これらをうまく組み合わせれば、食材ロスをかなり減らせます。
落とし穴②:量が少ないと「作るのがめんどくさい」
一人分のおかずを1品ずつ作っていたら、かえって大変です。ここが肝心なんですが、**「1回の調理で3〜4日分をまとめて作る」**スタンスに切り替えましょう。
具体的には、土曜か日曜の午前中に約1〜1.5時間かけて3〜4品を同時進行で作ります。これで月〜木の4日間が楽になり、金曜は残り物と簡単な一品で乗り切れます。
落とし穴③:同じものを食べ続けて飽きる
「作り置きしたのに途中で飽きて、結局コンビニ弁当を買ってしまった」——これ、あるあるですよね。解決策は**「たれ・ドレッシングを変えてアレンジする」**こと。
例えば、蒸し鶏を作り置きしておくと、月曜は梅ポン酢和え・水曜はごまだれ・木曜はサラダにのせる……という具合に、1つのおかずが全く違う料理に変身します。
50代向け!1週間使える作り置きレシピ7選
レシピ①|塩麹蒸し鶏(保存:冷蔵4日・冷凍3週間)
「万能おかずの王様」といえばこれです。作っておくと本当に便利で、毎週の作り置きに欠かさず入っているほど。
材料(3〜4食分)
- 鶏むね肉:1枚(約250g)
- 塩麹:大さじ1.5
- 酒:大さじ1
- 生姜スライス:3枚
作り方
- 鶏むね肉をフォークで数ヶ所刺し、塩麹・酒をもみ込む
- ジッパーバッグに生姜スライスと一緒に入れ、冷蔵庫で30分〜一晩漬ける
- 耐熱皿に乗せてラップをかけ、600Wで3分加熱
- 上下を返してさらに2分加熱し、そのまま粗熱が取れるまで放置
- 粗熱が取れたら薄切りにして保存容器へ
たんぱく質:約44g(全量)
塩麹のおかげで驚くほどしっとり仕上がります。「鶏むね肉ってパサパサで苦手…」という方にこそ試してほしいんです。初めて塩麹蒸し鶏を作ったとき、切った断面がしっとりピンク色で、「え、これ本当に鶏むね?」と声に出してしまいました(笑)。
レシピ②|ひじきと大豆の煮物(保存:冷蔵5日)
50代に不足しがちなカルシウム・鉄分・食物繊維・イソフラボンを一度に摂れる、まさに「50代のための作り置き」です。
材料(3〜4食分)
- 乾燥ひじき:大さじ3(約15g)
- 蒸し大豆(パック):1袋(100g)
- にんじん:1/4本
- 油揚げ:1/2枚
- だし汁:150ml
- しょうゆ:大さじ1.5
- みりん:大さじ1
- 砂糖:小さじ1
作り方
- 乾燥ひじきを水で戻す(20分程度)
- にんじんは細切り、油揚げは短冊切りにする
- 鍋に油少量を熱し、水けをきったひじき・にんじんを炒める
- だし汁・調味料・蒸し大豆・油揚げを加え、汁けがほぼなくなるまで10〜12分煮る
蒸し大豆のパックを使うのがポイントです。乾燥大豆を一晩水につけて…なんて工程があると、面倒で続きません。スーパーで100円前後で売っている蒸し大豆なら、袋を開けてそのまま入れるだけ。手間は最小限にしながら、栄養はしっかりとれます。
レシピ③|サバ缶と根菜のみそ煮(保存:冷蔵4日)
サバ缶はEPA・DHAが豊富で、コレステロール対策や脳の活性化に効果的と言われています。50代からの血管ケアを考えると、週に2回は青魚を食べたいところ。でも一人分だとサバを一尾買っても持て余す…そんなとき缶詰は本当に便利ですよ。
材料(2〜3食分)
- サバ水煮缶:1缶(190g)
- 大根:5cm分(約200g)
- ごぼう:1/3本
- みそ:大さじ1.5
- みりん:大さじ1
- 生姜チューブ:2cm分
作り方
- 大根は1cm厚の半月切り、ごぼうはさっと水にさらしてから乱切り
- 鍋に根菜と水200ml・みりんを入れ、根菜が柔らかくなるまで10分煮る
- みそを溶かし入れ、サバ缶を汁ごと加える
- 生姜を加え、サバを崩しながら3〜4分煮て完成
缶詰の汁ごと使うのが肝心ですね。旨みとEPA・DHAが汁に溶け出しているので、捨てると栄養がもったいない。
レシピ④|小松菜と油揚げのごまあえ(保存:冷蔵3日)
5分で作れる副菜です。小松菜はほうれん草よりアクが少なく、電子レンジで加熱するだけでOKなのが一人料理には嬉しいポイント。
材料(2〜3食分)
- 小松菜:1束(200g)
- 油揚げ:1枚
- すりごま:大さじ2
- しょうゆ:小さじ2
- みりん:小さじ1
- 砂糖:少々
作り方
- 小松菜を4cm長さに切り、耐熱ボウルに入れてラップし600Wで2分加熱
- 流水で冷まし、水けをしっかり絞る
- 油揚げをトースターで軽く焼いて短冊切り
- 調味料とすりごまを混ぜ合わせ、全体を和える
「水けをしっかり絞る」がポイントです。これを怠ると保存中に水分が出て味がぼやけます。タオルで包んでギュッと絞るくらいでちょうどよい。
レシピ⑤|鶏そぼろ(保存:冷蔵4日・冷凍3週間)
丼にも・卵焼きの具にも・冷奴のトッピングにも使える、アレンジ力No.1の作り置きです。
材料(3〜4食分)
- 鶏ひき肉:200g
- 長ねぎ(みじん切り):1/4本分
- しょうゆ:大さじ1.5
- みりん:大さじ1
- 砂糖:小さじ1
- 生姜(すりおろし):小さじ1
- 塩麹:小さじ1(あれば)
作り方
- フライパンに油少量を熱し、ひき肉をほぐしながら炒める
- 肉の色が変わったら長ねぎと調味料を全て加える
- 箸4本で混ぜながら汁気がなくなるまで炒り続ける
このレシピはクロワッサン誌で紹介されていた塩麹入りそぼろにヒントを得ています。塩麹を少し加えると旨みが増してしっとり仕上がります。冷凍しておけば3週間保存できるので、「おかずがない!」という緊急時にも頼れます。
レシピ⑥|かぼちゃの豆乳みそスープ(保存:冷蔵3日)
50代女性に嬉しいイソフラボン(豆乳)とβカロテン(かぼちゃ)を同時に摂れるスープ。凝った料理に見えますが、意外と手順はシンプルです。
材料(2食分)
- かぼちゃ:200g(小さめの1/6個ほど)
- 玉ねぎ:1/4個
- 無調整豆乳:200ml
- みそ:小さじ2
- 水:150ml
- オリーブオイル:小さじ1
作り方
- かぼちゃは皮をむき1cm幅に切り、耐熱皿に入れてラップし600Wで4分加熱
- 鍋にオリーブオイルを熱し、薄切りにした玉ねぎを炒める
- 水を加えて玉ねぎが柔らかくなるまで3分煮る
- みそを溶き入れ、かぼちゃを軽く潰しながら加える
- 豆乳を入れてひと煮立ちさせたら完成
かぼちゃを加えるとき、完全に潰さず粗めに崩すのがコツ。食感が残って、食べごたえも増します。
レシピ⑦|切り干し大根と梅のさっぱり和え(保存:冷蔵5日)
乾物の代表格、切り干し大根は食物繊維がたっぷりで腸活に最適。梅の酸味が食欲を刺激するので、夏場や食欲が落ちている日にも食べやすい副菜です。
材料(3〜4食分)
- 切り干し大根:30g
- 梅干し:1個
- かつお節:1袋(2g)
- しょうゆ:小さじ1
- みりん:小さじ1
- ごま油:小さじ1/2
作り方
- 切り干し大根を水で戻す(10分程度)
- 水けを絞って食べやすい長さに切る
- 梅干しは種を除いてたたく
- 全ての材料を混ぜ合わせて完成
切り干し大根30gを水で戻すと約150gになります。一人が一週間でちょうど食べきれる量です。
2週間ローテーションで食材を使いきるコツ
作り置きが続かない最大の理由は「食材が余って腐らせてしまうこと」。これを防ぐのが「2週間ローテーション」の考え方です。
1週目:多めに作る週(調理時間:約1.5時間)
| 品目 | 日持ち | 主な栄養素 |
|---|---|---|
| 塩麹蒸し鶏 | 冷蔵4日 / 冷凍3週 | たんぱく質 |
| ひじきと大豆の煮物 | 冷蔵5日 | 鉄・カルシウム・食物繊維 |
| 鶏そぼろ | 冷蔵4日 / 冷凍3週 | たんぱく質 |
| 小松菜のごまあえ | 冷蔵3日 | カルシウム・鉄 |
2週目:補充する週(調理時間:約45分)
1週目に冷凍しておいた鶏そぼろを解凍しつつ、新しく2品だけ作ります。
| 品目 | 日持ち | 主な栄養素 |
|---|---|---|
| サバ缶と根菜のみそ煮 | 冷蔵4日 | EPA/DHA・食物繊維 |
| かぼちゃの豆乳みそスープ | 冷蔵3日 | イソフラボン・βカロテン |
この「1週目はしっかり、2週目は補充」のリズムにすると、毎週2時間かけ続ける必要がなくなります。体が疲れている週は補充だけで済むので、作り置きを「やめてしまう」原因が減りますよ。
50代の作り置きで気をつけたい3つのポイント
食中毒に注意する
作り置きは数日にわたって食べるため、夏場は特に気をつけましょう。
- 保存容器は必ずアルコールスプレーか熱湯消毒する
- 粗熱が取れてから必ず冷蔵庫に入れる(温かいまま入れると庫内温度が上がる)
- 保存容器から直接口をつけず、必ず別の皿に盛り分ける
- 冷蔵3日を過ぎたものは食べずに処分する勇気も必要
梅雨〜夏の時期は「冷蔵3日」が基本。私は容器に日付シールを貼るようにしてから、「これいつ作ったっけ?」というモヤモヤが完全になくなりました。100均の付箋でも十分です。
塩分を意識して薄めに作る
50代は血圧が気になり始める年代でもあります。作り置きは同じ味付けを数日食べ続けるため、少し薄めに仕上げておくほうが賢明です。食べるときに追いポン酢やごまをかけてアレンジすれば、飽きずに食べられます。
「完璧に食べきる」を目指さない
最初のうちは「作ったのに全部食べきれなかった…」と自分を責めてしまいがちです。でも、大丈夫です。少し余らせるくらいのほうが食べ飽きずに続けられます。残りは冷凍してしまえば問題なし。作り置きは「完璧な食事管理」じゃなくて、「ちょっと楽に、ちょっと健康に」なるための手段なんですよね。
買い物リスト|週1回でそろう食材
これさえあれば、7品の作り置きが全てそろいます。
タンパク質
- 鶏むね肉:1枚(250g)
- 鶏ひき肉:200g
- サバ水煮缶:1缶
- 蒸し大豆パック:1袋
- 油揚げ:2枚
野菜・乾物
- 小松菜:1束
- にんじん:1本
- かぼちゃ:1/6個
- 大根:1/2本
- ごぼう:1/2本
- 玉ねぎ:1個
- 長ねぎ:1本
- 乾燥ひじき:1袋(50g入り)
- 切り干し大根:1袋
調味料・常備品
- 塩麹:(常備)
- 無調整豆乳:200ml
- 梅干し:1個
- かつお節
合計金額の目安:約2,500〜3,000円
これで1週間の主菜・副菜がほぼカバーできます。外食1回分以下のコストで、7日分の食事の骨格ができあがるわけです。
まとめ|50代の作り置きは「丁寧に生きること」
振り返ってみると、50代になって一人分の食事を作ることが億劫になった理由、わかる気がするんです。
子育てや仕事が一段落して、誰かのために料理する機会が減って。だからこそ「自分だけのために手をかける」ことへの照れというか、後回し癖みたいなものがついてしまう。
でも体は正直です。適当な食事が続くと、疲れやすくなったり、肌の調子が崩れたり、気分まで沈みがちになってきます。食と体は本当につながっているんですよね。
作り置きは、単なる「時短術」じゃないと思っています。週に1時間、自分の体のために鍋の前に立つこと。それはそのまま、自分を大切にすることとイコールな気がするんです。
完璧にやろうとしなくていい。週に3品だけでも十分です。できた日は、それだけで「よくやった」と自分を褒めてください。
よくある質問
Q. 一人分の少量作り置き、どう計算すればいい?
一般的なレシピの「4人分」を「1/4」にするのが基本ですが、調味料まで1/4にすると味が決まりにくいことがあります。調味料は若干多めに(1/3〜1/3.5程度)にして作り、最後に味を見て調整するのがおすすめです。
Q. 保存容器は何がいい?
密閉性の高いガラス容器がベストです。臭いがうつらず、電子レンジ加熱にも対応しています。100均のプラスチック容器でもいいですが、油分の多い料理は色うつりするので、ひじきの煮物などは別の容器に分けるのがおすすめです。
Q. 作り置きを何日以内に食べれば安全?
冷蔵保存は基本3日以内を目安に。根菜類や酢を使ったものは5日まで持ちます。不安なときは冷凍してしまいましょう。冷凍なら3週間程度は安全に保存できます。
この記事の栄養情報は一般的な食品成分表を参考にしています。体調によって必要な栄養素は異なりますので、持病や服薬中の方は医師・管理栄養士にご相談ください。


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